目次
毎年11月に金融広報中央委員会で全国を対象に金融資産について調査した結果を発表しています。
ちなみに、金融広報中央委員会とは金融庁をはじめ各省庁や日本銀行など金融関係の偉い人達がTOPになってやっている調査です。
そこで発表された内容についてまとめてみました。
全体の保有資産の平均値と中央値は以下のようになっています。(資産なし世帯を含む)
資産保有額の平均値:645万円
資産保有額の中央値:45万円
さらに金融資産を持っている世帯に絞った平均値と中央値は以下のようになっています。
資産保有額の平均値:1,059万円
資産保有額の中央値:300万円
2010年から2019年までの保有資産額の推移と資産分類
まずは単身世帯の全ての調査結果の推移がこちらです。
2019年の平均資産保有金額は645万円でした。さらに中央値は45万円です。
2017年と2018年の違いが凄すぎ・・・何があったんでしょうね?
その答えは借金に関するアンケート結果にありました。
それがこちらです。
2018年、2019年と『日常の生活資金』が急上昇していました。
つまり、貧困層が急激に2018年以降増えている証拠でしょう。
さらに2019年に絞って円グラフにしてみました。
6割が預貯金や保険などの安全資産が占めていました。
家族世帯では8割だったことを考えると単身世帯のリスクを取って有価証券で資産形成していることがわかります。
ちなみに、金融商品を保有していない世帯の割合は去年と同程度でした。
2018年 | 2019年 | |
金融商品を保有していないと回答した世帯 | 5.6% | 5.4% |
さて次は単身世帯で金融資産保有なし世帯を除いた資産保有家庭の平均値、中央値の推移がこちらです。
2019年の平均資産保有金額は1,059万円でした。さらに中央値は300万円です。
次は金融商品別の構成詳細がこちらでした。
- 貯金
- 定期預金
- 金銭信託
- 生命保険
- 損害保険
- 個人年金保険
- 債券
- 株式
- 投資信託
- 財形貯蓄
- その他
金融資産の増減理由について
まずは金融資産を保有している家族世帯が資産の増減について調査した結果がこちらです。
あれ?減ったと回答している人の割合は2018年よりも減っていました。
けど、保有資産の平均を取ると確実に金融資産は減っていました。
つまり、減らした人の金額が多かったということじゃないですかね?
さらに年齢別で増えている、減っている人達の調査結果です。
2人以上の家族世帯と同じく、一番増えているのが30代なんですよね。。
単身世帯なら子供がいないので単純に資産が増えるのは収入の多さで決まると思いますが、それが30代ということでしょう。
40代、50代では収入がピークアウトして減っている人達が多いという証拠ではないでしょうか?
これって冷静に考えると怖いですよね。
貧困な単身世代というのが40代、50代で増えているということになります。
その人達が60代、70代になると生活保護者だらけの世の中になるんじゃないですかね。
金融資産の保有目的と金融資産の取捨選択について
単身者のアンケート結果が
- 病気や不時の災害への備え
- 老後の生活資金
というのは当然ですよね。
逆に子供ためって回答があるのは離婚して単身になって離れて暮らす子供のためということでしょうかね?
次は、どんな金融商品を保有する際に重視するポイントについてのアンケート結果です。
家族世帯とは全然違う結果でした。
家族世帯では安全性がNo1の重視ポイントでした。
- 収益性:32.3%(家族世帯:19.0%)
- 安全性:27.2%(家族世帯:41.9%)
- 流動性:20.8%(家族世帯:22.9%)
独身世帯は守るものがないのでリスクを最大限取って収益性を選択できます。
なので凄く当然の結果とも言えますが、意外だと思う人が居ても不思議ではない結果だと思いました。
マイホーム(住居)の取得について
単身世帯なので将来的に自宅購入の意思についてはないんじゃないの?って思いましたが。
実家を購入する意思を明確に持っている世帯は18.2%も居ましたよ!(家族世帯は、19%)
ほとんど家族世帯と単身世帯でマイホーム購入の意思がある人の割合が変わらないって意外すぎです。
購入する予定の2割程度の人達はマイホーム購入資金はどの程度か?
自己資金 | 1,262万円(家族世帯:970万円) |
借入金(ローンなどの借金) | 1,190万円(家族世帯:2,255万円) |
合計金額 | 2,452万円(家族世帯:3,225万円) |
老後への不安について
老後の生活への心配については、単身世帯の方が家族世帯よりもシビアに考えているようです。
- 非常に心配である:53.8%(家族世帯:40.3%)
- 多少心配である:31.8%(家族世帯:40.9%)
- それほど心配していない:14.4%(家族世帯:18.3%)
家族世帯と比べても非常に心配している割合が高く、多少心配である・それほど心配していないという割合が低くなっています。
1人ということで老後が心配なのは当然ですよね。
次は、公的年金についての考え方についての調査結果ですが、こちらも楽観的ですね。
家族世帯と同じくらいの割合(4.0%)で、『年金だけで不自由なく暮らせる』と信じている人が居るんですよね。。。
ただ、それ以外の人達は全体的に単身世帯の方が公的年金についてもシビアに考えていました。
日常生活費程度でも公的年金でまかなうのは難しいと回答したのは
単身世帯が61.0%で家族世帯が47.3%でした。
今回の結果から単身世帯は老後の厳しさを感じているが収入的に厳しい状況で逆に借金をしなければ厳しい状況になっている世帯が意外と多いことがわかりました。
こういう部分をなんとかするのは政治家だと思うので、なんとかして欲しいと思いますが、どうなんでしょうね?
就職氷河期世代を3年で30万人増やすという温いことを言っている安倍政権がどこまでやってくれるか・・・疑問です。
引用元:知るぽると『家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 令和元年調査結果』
▼▼Youtubeで資産運用実績を公開▼▼