日本でFIREに関する書籍がはじめて発売されました。
それが『FIRE 最速で経済的自立を実現する方法』です。
これまでFIREに関しては、日本ではネット上でしか情報は得られませんでした。
FIRE発祥の地アメリカではFIREに関する書籍は沢山ありドキュメンタリー映画まで作成されています。
これだけ日本とアメリカではFIREに関する情報格差がありました。
それが日本でもアメリカで発売された本の翻訳ですが、FIRE関連本が発売されたということはそれなりの販売できる見込みができたということで今後日本でもFIREに関して盛り上がってくれることを願います。
そうなれば、日本でも多様な生き方が認められるようになって日本社会に良い影響を与えると信じています。
会社員として定年まで働くという価値観はどんどん古くなっていくでしょう。
アメリカの書籍の翻訳版ですが、FIREが主題となっている日本語の本としては最初だと思います。
さっき本屋で見かけたので速攻AmazonでKindle版でポチりました。
正月休みでじっくりと読みたいと思います。https://t.co/VCrf5vNXKT#FIRE #経済的独立 pic.twitter.com/cN7nmLHW1C— 株JIN.com (@kabujincom) December 20, 2019
『FIRE 最速で経済的自立を実現する方法』の概要紹介
まずは目次の紹介です。
第1章 お金とは自由
第2章 時間はお金よりも貴重
第3章 あなたの目標とする数字は?
第4章 あなたのいまの立ち位置は?
第5章 次のレベルへ
第6章 それに見合う価値があるのか?
第7章 あなたにとって必要な唯一の予算
第8章 9時5時の仕事をハックしよう
第9章 より少ない時間でより多くのお金を稼ぐ
第10章 投資戦略の7つのステップ
第11章 不動産投資
第12章 十二分な資金を確保するための戦略
第13章 将来を最適化するためのフレームワーク
第14章 より豊かな人生を送る
第1章 お金とは自由
著者がミレニアル世代ということもあり、絶望的な状況だった過去について語られています。物語の導入の章となります。
7つのステップでFIRE達成するまでの道のりについてもこの章で紹介されていました。
step1:自分の目標とする数字を把握せよ。
step2:いま持っている金額を計算せよ。
step3:お金に対する考え方を根本的に改めよ。
step4:予算を立てず、あなたの貯蓄に最も大きな影響を与えるものだけに集中せよ。
step5:9時5時の仕事をハック[ 工夫、効率化]せよ。
step6:儲かる副業を始め、収入源を複数持とう。
step7:できるだけ多くのお金をできるだけ早く、できるだけ頻繁に投資せよ。
またFIREを目指すものとして自身の状況をレベル1からレベル7までに分類しているのも面白い試みでした。
この本でも書かれていましたがレベル5からレベル6への乖離が1番大きいということです。私もレベル5で、レベル6までの道のりの遠さを日々感じています。
このレベル5は本気でやれば数年で達成可能ですがレベル6までに達するにはレベル5までやったこと以上の努力が必要と書かれていました。
はい。その通りだと私も思います。
レベル1.明確化:自分の現状と行き先を把握したとき。
レベル2.自給自足:自分の支出を自分の収入で賄えたとき。
レベル3.一息つける余裕:その日暮らしの生活から脱したとき。
レベル4.安定:6カ月分の生活費を貯め、クレジッドカードの借金など悪質な借金を返済したとき。
レベル5.柔軟:少なくとも2年分の生活費を投資したとき。
レベル6.経済的自立:投資からの収入だけでいつまでも暮らせるようになり、働くことが選択肢になるとき。
レベル7.あり余る富:自分が必要とする以上のお金を手にしたとき。
第2章 時間はお金よりも貴重
冒頭から確信を付く内容からはじまります。
もし90歳のお金持ちのお年寄りから1億ドルを渡すから自分と入れ替わって欲しいと言われたら、その申し出を受け入れるだろうか?もちろん、受け入れないだろう。なぜか?それは時間がお金よりも貴重だからだ。
このように、これまでの定年まで働くという社会のシステムに疑問を持った背景だったり、時間とお金について、自分の人生の時間の価値について考えることの重要性が説かれています。
第3章 あなたの目標とする数字は?
アーリーリタイア(早期退職)を目指すために必要な資産の考え方
アーリーリタイアが近づいた時のお金の使い方
などから自分がいくらのお金を目標に貯めるのか?を決めるステップが紹介されています。
第4章 あなたのいまの立ち位置は?
確定拠出年金、持ち家、借金なども含めた自分の純資産の洗い出しをすることの重要性が書かれていました。
第5章 次のレベルへ
これまでの章を読んで実践することで、自分の以下の3つについて把握しています。
- 収入
- 貯蓄
- 支出
この3つの数字からどうやって目標資産に向けて動き始まるか?について書かれています。
複利の力で加速させるための重要性など
第6章 それに見合う価値があるのか?
お金を使う時に自分に必要なのか?について考えることの重要性が書かれています。
自分の時給からどの程度の時間と交換して物を買っているのか?という視点は面白かったです。
第7章 あなたにとって必要な唯一の予算
アメリカの3大支出(住居・移動・食費)についての節約方法について書かれていました。大きな固定費を見直すことは節約の王道です。
第8章 9時5時の仕事をハックしよう
本業を持っていることの重要性が説かれています。
これは少し意外でした。この本では本業は1番重要で副業や企業は本業で空いた時間でやることだと言っていました。
第9章 より少ない時間でより多くのお金を稼ぐ
副業をする重要性について書かれています。
ネットを使った副業から犬の散歩まで様々な副業があることが書かれています。
第10章 投資戦略の7つのステップ
投資に関することが書かれている章です。
株式投資と債券のアセットアロケーションの決め方や具体的に何を買えばよいのか?について書かれていました。
具体的な投資先として紹介されていた米国ETFはアメリカに上場された全銘柄を対象したVTI、アメリカのS&P500指標に連動しいているVOOと債券はBNDでした。
この3つの米国ETFは、日本でもSBI証券などで口座を開けば誰でも買える銘柄です。
第11章 不動産投資
アメリカは家を購入すると価値が上がっていくのが一般的のようで不動産投資が資産形成に重要だということが書かれていました。
ただ、日本では家を買ってから価値が上がるのは難しいですし、税制度もアメリカと日本では全く違うので参考にはならないと思いました。
第12章 十二分な資金を確保するための戦略
早期退職が近づいてからの心構えについて書かれています。
投資資産の取り崩しについてなどが描かれていました。
第13章 将来を最適化するためのフレームワーク
これまで紹介したFIRE達成に向けて習慣でやるべきことについて書かれています。
毎日(5分)、毎週(10分)、毎月(1時間)、3ヶ月毎(1時間)、1年毎(3時間)など事細かにやるべきことが書かれています。
それだけ継続することが厳しいんだと思いました。
第14章 より豊かな人生を送る
最後のまとめです。
FIRE達成で何をしたいのか?についてもう一度考えさせられます。
『FIRE 最速で経済的自立を実現する方法』読んだ感想
FIREを達成するためにゼロから始めることを想定して書かれている本でした。
なので将来の日本や会社に不安を持っている人達が読んで欲しい本ですが、題名がFIREとなっているのでその層に届くのか?は難しいかもしれません。
ただ既にFIREについて知っている人で興味がある人にとっては間違いなく良書と言えます。
何より具体的なことが多く書かれており、実践するイメージができました。(具体的過ぎてアメリカでしか意味のない税制の話などは参考にならないこともありました。)
正直、私は『収入・貯蓄・支出』の把握も終わっており、FIRE達成レベルで言うと既にレベル5『少なくとも2年分の生活費を投資したとき。』まで到達しています。
それでも多くの気づきやFIRE達成に向けて奮い立たせてくれる書籍でした。
今後はFIRE達成をした日本人が日本の税制度などで説明したFIRE関連書籍が出てくるのを願っています。
FIRE本の第二弾が発売されました。
FIREについてもっと知りたい人は以下の記事をご覧ください。
これから投資を勉強したいと思った人は以下の記事をご覧ください。
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