富士通は先月、間接部門から営業・エンジニアへの転籍で2,850人もの早期退職者が出ることを発表したばかりですが、リストラの波は間接部門だけでは終わりそうにはありません。
先日、日経TECHの記事で2019年4月1日で行われる組織変更と人事に関する富士通社内情報のスクープ記事を出しました。
富士通が4月1日付に実施する組織・人事の変更内容
1.デジタルビジネスの本格化に対応する「次世代営業本部」を営業部門内に新設する
2.システムとサービス、プラットフォーム(ハードウエア製品)を担うテクノロジーソリューション部門にあるアシュアランス本部や品質保証関連組織を、社長直下の「品質保証本部」として統合し、塚野英博副社長(社長補佐・最高財務責任者兼アメリカリージョン長兼グローバルコーポレート部門長)が担当する
3.プラットフォームグループに5GやIoT(インターネット・オブ・シングズ)など新事業のクラウド展開に向けたビジネス企画・開発を担う「戦略企画本部」を新設する一方、「サービスオリエンテッドカンパニー」を掲げ始めた富士通におけるハード事業の今後の在り方を検討する「サーバー・ストレージ事業改革担当」と「ネットワーク事業改革担当」を置き、前者を河部本章執行役員専務、後者を松本端午執行役員常務が担当する
4.2019年1月末に締め切った間接部門従業員の割り増し給付金付き早期退職を含めた今後のジョブ選択を45歳以上の富士通グループ全従業員に拡大する
(日経TECHより抜粋)
1~3までは組織変更に関する通達です。
4が人事に関する通達です。しかも富士通グループ全体の45以上のオジサン達をターゲットにして業務変更を実施すると言っています。
酷い内容ですね・・・これって労働組合は何してるんだ?って内容です。
そして、これを拡大解釈すると例えばこんなリストラは簡単に出来ます。
技術部門で余っている45歳を人選して、新設する「次世代営業本部」や「戦略企画本部」に移動させて徹底的に絞れば45歳以上のオジサン達はついていけない人がほとんどだと思います。
私も技術部門で20年以上働いているのですが、今更営業や企画の部署に移動して仕事を続けられる自信はありません・・・
それなら精神的に崩れる前に早期退職して割増し退職金を貰う選択肢も検討することになります。
なので富士通社員は団結して、この決定に抗議して欲しいとは思いますが、現実問題としては自分の移動が決まっていない中で動くと逆に目を付けられるのが怖いので動けないでしょう。
本当に富士通のこの決定は、企業に勤める正社員であれば他人事ではないと思います。
もしあなたが仕事が出来て会社からも評価されていたとしても、会社がリストラするタイミングで配属していた部署がリストラのターゲットになれば簡単に会社は、あなたをリストラのターゲットとしますよ。
富士通、NEC、シャープのリストラ対象が45歳以上だった事実
今回の富士通でリストラのターゲットとなっているのは45歳以上です。
そして、NECやシャープでも45歳以上でした。
もちろん、40歳以上や最近では35歳まで下げて早期退職者としている会社もありますが多くは45歳以上となっていると思います。
現在のバブル入社は50代前半になっているので、社員ボリュームの多い年代を狙うなら50歳以上で良いと思います。
45歳以上をリストラのターゲットとしている大きな要因は、45歳を超えて組織職(マネージャー)になれていない人達は、定年退職するまで平社員で居続ける可能性が非常に高いです。会社としても50歳で管理職にするよりも若い40代前半になってもらうような人選をします。
つまり、45歳で管理職になれなかった場合のレールはほぼ確定しています。
そうなったオジサン達は成果を出しても出さなくても給料は変わらないので働かないオジサン化して行きます。
それは終身雇用制度の弊害と言われればそれまでですが、その保証があることを前提にして20代、30代と安月給で36協定などない時代から我慢して仕事をしてきた今の40代、50代は生まれた時代が悪いと諦めるしかないんですかね・・・
けど、会社の言いなりになってリストラされてもつまらないので、もし私がリストラのターゲットになったら徹底的に会社と戦ってからリストラされたいと私は考えています。
そして、今回の富士通のリストラが発端となって日本の大手企業が真似をしてリストラを始めそうな気がしています。。
参考記事
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