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日本政府は確定拠出年金(iDeCo)やNISAなどを導入することで、「みなさん自分で足りない年金は自分で資産運用を勉強して準備して下さいね」というメッセージを送っているように感じます。
それと似た感じで大手企業でも「収入を上げることは難しくなるので、nその方法は自分で考えて下さいね」と言うメッセージと思うくらい、多くの企業が副業を解禁し始めています。
一応、表向きの理由としてはどの会社でも導入している理由は「イノベーションを起こせる人材を作りたい」ということになっていましたけどね。
そういえば経団連の中西会長が「正直言って、経済界は終身雇用なんてもう守れないと思っている」と公式の場所で発言していました。
いや、お前がそれを言うのか・・・って感じですけどね。笑
そういう負の側面を持つ副業・複業の解禁ですが、社員側としては働き方の選択肢が増えるということでもあるのでポジティブに捉えましょう!!
この記事で紹介する企業はネット上の記事で確認が出来た副業(複業)を解禁している大手企業です。
会社名 | 導入された副業・複業制度 |
丸紅 | 社内副業 |
パナソニック | 社内複業と留職 |
コニカミノルタ | 社外副業 |
富士ゼロックス | 社外副業 |
ロート製薬 | 社外チャレンジワークと社内ダブルジョブ |
リコー | 社内複業 |
サイボウズ | 社外副業 |
ソフトバンクグループ | 社外副業 |
それでは、各社の副業・複業ニュースを紹介していきます。
大総合商社の丸紅は「社内副業」制度を導入
制度内容:15%ルール
申請が不要らしいのですが、報告は必要だそうです。
だったら報告も不要で良くない?って思いましたが・・・
丸紅の社内副業の特徴は、自己学習などは不可で会社の業績に繋がるビジネスを提案することが求められていました。
その成果を発表する場所として、「ビジネスプランコンテスト」というアウトプットの場が容易されているそうです。
引用元:2018年5月のニュース記事
家電メーカーのパナソニックは「社内複業」と「留職」制度を導入
制度内容:社内複業と留職
「社内複業」は、係長以上の社員が対象で、最長で1年間の兼務を行うそうです。
「留職」は、“留学”をもじったもので、入社4年以上、現部署での就業が1年以上となっている社員を対象に、自社とは異なる企業風土をもった別の企業へ一定期間、本人の希望に基づいた派遣を行う。
別の企業へどうやって?と思いましたが、コンサルタント会社を通じて派遣先企業とのマッチングをするということです。
そんな不安な制度に応募があるのかと思ったら、幅広い年齢層・部署の社員から応募があって、既に5人に絞り込んで制度を開始しているようです。
引用元:2018年9月のニュース記事
複写機メーカーのコニカミノルタは「社外副業」制度を導入
制度内容:社外副業解禁
これまでの会社では、社内の副業でしたがコニカミノルタでは社外での副業を解禁しています。
想定している主な副業の業種としては「会社経営、コンサルタント、ITプログラマー」などのようです。
そして、以下の3点について人事部長宛に申請するそうです。
- 副業の実施内容(会社名、勤務日数/時間、業務詳細内容、雇用形態等)
- 取り組もうと思った動機
- 兼業・副業を通して、コニカミノルタにどのような貢献ができると考えるか
その申請内容を人事部長が特に当社にとってどのような貢献ができるかどうかを重視して、イノベーションの起点になり得るかどうかで判断するそうです。
また、リスクについては特に考えなくて「性善説」で制度を組み立てたそうです。この割り切りは妥当ですね。副業を許可した後のリスクは何があって、その対策はどーするか?なんて議論していたら、いつまで経っても議論は終わりません。
引用元:2018年5月のニュース記事
NHKでは、富士ゼロックスとロート製薬の副業について放送している
制度制度:社外副業
富士ゼロックス社では、営業職の人が副業としてコンサルタントをやっているようです。
ロート製薬では、副業を申請して許可をもらえば可能で2016年時点で60人が利用しているようです。
副業を希望する人が登録するサイトもあるようで、そのサイトには2015年から2016年の1年間で3倍の15,000人まで増えているそうです。2019年ならもっと増えているでしょう。
ロート製薬では、「社外チャレンジワーク」と「社内ダブルジョブ」制度を導入
制度制度:「社外チャレンジワーク」「社内ダブルジョブ」
「社内チャレンジワーク」は、土・日・祝・終業後に収入を伴った仕事に就業すること、つまり兼業を認める枠組みです。
「社内ダブルジョブ」は他の企業でいうと社内複業ですね。
ロート製薬では社内も社外も副業を認めている企業でした。古い企業なのに先進的な制度を早くから導入しているのは凄いですね。
引用元記事:2016年3月のニュース記事
その後の2018年7月にもロート製薬の会長インタビュー記事にもなっているので制度は継続されているようです。
複写機メーカーのリコーは「社内副業」制度を若手社員を対象に導入
制度内容:社内副業(若年・中堅のみ)
20〜30代前半の若年・中堅の従業員が対象の制度で、希望する部署で勤務が可能となる制度でした。
1週間のうち、1日から2日程度を希望する部署で働くようです。
若手だけというのは年齢差別な気がしますが・・・優秀な若手を引き留めるための手段かもしれませんね。
引用元記事:2018年12月の記事
IT企業のサイボウズは「社外副業」制度を導入
制度内容:社外副業
IT企業のサイボウズでも離職率の上昇に悩まされていたそうです。
そこで2005年頃に「100人いれば、100通りの人事制度があってよい」という制度方針を掲げたそうです。
その働き方の多様性へのチャレンジとして以下の制度を導入していました。
- 働き方の選択(残業なし、短時間勤務、週3日勤務)
- 都合に合わせて働く場所と時間帯を選べるウルトラワーク
- 最大6年の育児休暇
- 副業(複業)の自由化(誰でも会社に断りなく副業可)
- 退社しても再入社できる育自分休暇
上記の取り組み以降は離職率が低下して、2015年時点では4%まで下がっているそうです。
他の大手企業と比べると、ダントツで自由度のある人事制度ですよね。
引用元:2018年3月の記事と「サイボウズにおける 副業(複業)の推進事例」
ソフトバンク・グループは「社外副業」制度を導入
制度内容:社外副業
人事部門に申請が必要。2017年11月に副業を解禁して、2018年8月時点で300件を超える案件を承認しました。
実際の副業先として一番多いのは社外研修や大学などの講師。
あとはプログラミングやWebサイト制作、知人の企業の支援なども多いです。
それぞれ自分の業務スキルを活用して副業に取り組んでいる形です。ヨガインストラクターやボクシングジムのコーチなど、趣味の延長で副業をしている社員もいます。
引用元:2018年8月の記事
最後に副業制度の未来について
この流れは止まらないことは容易に想像が付くと思います。
それは、これまでの終身雇用という概念が特殊だったとも考えられます。
あと今のように1つの企業が1万人以上を雇用しているような超大企業も今後は徐々に人員をスリム化しないと継続出来ないようになるでしょう。
そうなると大手企業によりリストラが始まります。(もうすでに徐々に始まっていますね)
まだ何も動けていない人は、まだ間に合うのでしっかり考えて行動することをお勧めします。
「自分は、会社からの給料依存度を低くするには何ができるのか?」と自問自答してみましょう。
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