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メタップスが2019年7月12日大引け後に3Q決算発表をしました。
kabutanニュースで以下のような決算概要が記載されていました。
メタップス <6172> [東証M] が7月12日大引け後(15:30)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。19年12月期第3四半期累計(18年9月-19年5月)の連結税引き前利益は前年同期比44倍の22.7億円に急拡大した。
直近3ヵ月の実績である3-5月期(3Q)の連結税引き前損益は5.7億円の黒字(前年同期は2.9億円の赤字)に浮上し、売上営業損益率は前年同期の-10.7%→20.0%に急改善した。(Kabutanニュース)
今回の3Q決算は増収増益なので株価的にはしばらくは上昇してくれるでしょう。
とりあえず、1,500円以上は目指して欲しいのですがどーなるでしょうか。
それでは、簡単にメタップス3Q決算発表の資料を見ていきます。
メタップス(2019年3Q) 決算概要
- ファイナンス事業の業績拡大もあり、過去最高の四半期売上高、及び四半期粗利を達成
- 暗号資産の価格回復に伴い、暗号資産交換所サービス「UPXIDE」の売上高、及び利益拡大
- 粗利の拡大に加え、海外子会社“KOL”の条件付対価に関する評価益約1.4億円もあり、四半期営業利益は約7億円(前年同期比9.3億円増)
- 既存事業の収益力強化と、ファイナンス及びブロックチェーン関連の新規事業開発への積極投資を継続しつつ、不採算事業に関しては撤退の判断も随時実行
メタップス(2019年3Q) 業績サマリー
売上高も営業利益も去年の3Q累計と比較しても大きく上げています。
また『暗号通貨価格の回復や子会社の支配喪失に伴う評価益の底支えもあり』の支配喪失って何??って思い調べました。
子会社株式を売却して子会社や関連会社に該当しなくなった状態のこと
なのでメタップスの場合にはVSbiasやpringなどが該当するんだと思います。
つまり、3Q利益に貢献したのが仮想通貨の評価額上昇や子会社の株式売却によることだと書かれています。
来期以降の決算に対して不安材料として残りそうですが、そこはまだ発表されていない非連続な新規事業に期待しています。
メタップス(2019年3Q) 売上高推移
ここでも売上高が上昇している理由として『暗号通貨価格が昨年の下落から回復。保有する暗号通貨の評価損益はそのまま売上に影響』と明記されています。
これは、今後の暗号通貨価格の推移がメタップスの売上に連動することを意味しています。
なので今後も暗号通貨が注目されて価格が上昇すればメタップスの株価も連動することになりそうです。
※私は会計の素人ですが、保有資産が市場評価額の大きな変動により売上高にも影響するって言うのはピンときませんね。。。資産が増減する意味は理解しますが、なんで売上高に影響するんだろう。。
メタップス(2019年3Q) 売上総利益推移
四半期粗利もグラフをみればわかるように過去最高になっています。
またここでストック型ビジネスという言葉が出てきているので調べてみました。
最近話題のサブスクリプションビジネスと似た言葉です。
定期的に売り上げが出る仕組みのビジネスのことを指しています。
反対の言葉としては、フロー型ビジネスがあります。
メタップスではマーケティング事業のデータコンサル事業、広告代理事業がストック型ビジネスへと以降していると決算書には書かれていました。
メタップス(2019年3Q) ファイナンス事業
これまで書かれていなかった、各事業ごとの特性が書かれていたのは判りやすくて良い表現だと思います。
成長性は将来の事業の伸びしろ、収益性は利益率、ボラティリティは収益の波の激しさを意味しています。
なのでブロックチェーンのボラティリティが高になっているのは仮想通貨の価格の上下動が激しいのをイメージすればわかりやすいです。
なので会社の事業安定性という意味ではpringのようなフィンテック事業が理想的な事業だとわかります。
それでも今期はブロックチェーン事業で暗号通貨の価格上昇による影響を考えるとブロックチェーン事業も大切な事業なのは間違いないですし、将来性が最も高い事業なのでメタップスとしても最も力を入れている事業なのでしょう。
法人企業向けの決済代行サービスの他、成長著しいFinTechの分野において、給与即時払いサービス「CRIA(クリア)」やスクール・定額制サービス向けの業務管理ツール「会費ペイ」など様々な新規サービスを展開しております。
当第3四半期連結累計期間においては、オンライン決済や電子マネーなどの既存事業が順調に拡大したものの、前年同期において受注した大型案件の反動もあり、売上高は前年同期比で減少いたしました。国内事業は、堅調な決済代行サービスに加え、新規サービス開発の体制を整え、着実に収益を拡大しております。一方、海外事業の中核である韓国においては、暗号資産の価格上昇及び市場拡大に伴い、暗号資産交換所サービス「UpXide」が収益に貢献いたしました。
この結果、ファイナンス関連事業における売上高は3,972百万円(前年同期比12.5%減)、セグメント利益は903百万円(前年同期比144.9%増)となりました。(引用元:2019年12月期 第3四半期報告書)
メタップス(2019年3Q) マーケティング事業
ストック型ビジネスへの移行を推進とここでも書かれています。
以下の第3四半期報告書を見ると、マーケティングプラットフォーム運営として使われている分析ツール“Metaps Analytics”のことを指しているようです。
またプロモーション事業として中華圏で下期に大型案件があると書かれているので売上高へも影響しそうなので期待したいですね。
国内外の法人企業向けに包括的なマーケティング支援サービスを展開しております。インターネット広告の販売をはじめ、自社サービスとして分析ツール“Metaps Analytics”を提供し、顧客の広告効果の分析・運用、ユーザデータの「見える化」まで一体サービスとなったマーケティングプラットフォームの運営を手掛けております。
当第3四半期連結累計期間においては、前連結会計年度に買収したKOL Media LimitedやMetaps & LuminousMedia International Corporationを活用し、日本及び中華圏の顧客向けに越境マーケティングに関する提案内容の充実を図り、顧客のニーズに対して幅広い選択肢を提供できる体制を整えました。国内事業においては、競合他社とのサービスの差別化をより加速すべく、業務体制や事業戦略の見直しを行いました。
この結果、マーケティング関連事業における売上高は4,264百万円(前年同期比30.7%増)、セグメント利益は163百万円(前年同期比59.2%増)となりました。(引用元:2019年12月期 第3四半期報告書)
メタップス(2019年3Q) 地域セグメント
これも前期では海外比率が55%だったのが、さらに62%まで広がっています。
前年比では38%から62%なので倍近く伸びています。
メタップス(2019年3Q) 主なトピック
ブロックチェーン事業から今年秋頃に新サービスのリリースが発表されています。
あとMetaps Entertainmentは先日17LiveのCOOに就任した鄭希氏の後任が決まったということでしょうかね。
ブロックチェーン事業で今年秋にリリースされる新サービスがブロックチェーン/NFTを活用したデジタルアイテムマーケットプレイスということが書かれていました。
さて、ブロックチェーン/NFTって何??ということで調べてみました。
代替品のない唯一のトークンという意味です。つまりデジタルアイテム1つ1つを識別してこの世に1つの物として扱うことができるマーケットを作ろうとしています。
あと新規事業としてブロックチェーンゲーム『DIGSTAR』の配信停止が書かれていました。
今後は『DIGSTAR』として獲得したノウハウを活用していくと書かれており、ビジネス的には利益はありませんでしたが、次に繋がる失敗ということで意味はあったと思います。
ブロックチェーンの応用としては独自性を担保するツールとして利用されることが多いので進む方向としては正しいと感じています。
メタップス 保有株の今後の方針について
今回の決算を見て正直、前期の決算を見た時とあまり感情の変化はありませんでした。
増収増益という結果は素晴らしいことは認めますが、事業として成功している状態にあると思える事業がないのが残念です。
メタップスには誰もが知る先進的なサービスを展開することができると信じて投資している会社なので、そのサービスの片鱗が見えるまでは株式保有は継続します。
参考元:メタップスIRニュース
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