マネーフォワードのようなベンチャー企業がやる新規事業プロジェクトと昔ながらの大企業がやっている新規事業プロジェクトの違いから見えた日本の大企業がやっている新規事業が上手くいかない原因について書いてみた
マネーフォワードの新規事業への取り組みが書かれた記事を読んで思ったことを書いてみました。
THE GUILD代表 深津 貴之氏って何者?
マネーフォワード社が新規事業のアドバイザーとして社長自ら出向いているのを見ると只者でないことは判りましたが・・
調べてビックリ最近よく見るWebサービスの『note』のUXデザインをやっている偉い人でした。
メインはスマホアプリの使って気持ちいUIを考えるのが凄い人って感じですね。
マネーフォワードは何をしようとしているか?
記事に書かれていたのは『未来に向けてMoney Forward HOMEの再定義を行う社長直下のプロジェクト』というシンプルな一文だけでした。
先ほどの深津氏をアドバイザーに迎え入れていることから新サービスはスマホアプリでUX体験させるサービスって推理は無難なとこだと思います。その縛りがあるという明確な記述はありませんでしたが、暗黙の前提としてありそうでした。
けど、大きな意義として記事を読む限りでは”新しい何か”をするという漠然としたことしか決まっていないようでした。
そして、深津氏には単純にデザイン思考としてのアドバイザーって感じでした。
これを読んでマネーフォワードスゲーなと思ったのが、社長直下プロジェクトとはありますが辻さん自らが動いて考えていることでした。
というか自分の勤務している大企業がやっている新規事業プロジェクトって可哀そうって思えてきましたよ。
大企業がやっている新規事業とは何か?
私も1度だけ新規事業プロジェクトに召集されて手伝った経験があります。
それが全ての大企業で実施されている新規事業プロジェクトとは思いませんが、遠からずな部分が多いと思います。
大体リーダーは40代くらいの社内でも切れ者だけどくせ者タイプが多くて、高圧的な自信家ナルシストタイプが多いです。(うちの会社だけかな?)
あ。別にリーダーのタイプが問題ではありませんでした。
社長と新規事業プロジェクトとの関係が問題でした。
新規事業プロジェクトは定期的に社長、役員などへの報告がありました。定期的と言っても3ヶ月に1回で進捗報告、課題報告をする感じでした。
この報告で重要なのは、新規事業の進捗が順調である報告とちょうど良い感じの課題で上位職に頼るポイントを入れることも話をスムーズに進めるために必要な要素でした。
つまり、この社長報告というビックイベントは全て内向きな仕事しかありませんでした。
そこでたまに入るメンドクサイ指摘でチームが混乱することもありました。
その原因は社長や役員は3ヶ月に1回の報告しかないので、その場の思い付きで指摘やコメントをすることになり、プロジェクトを上手く回すにはこの形だけの社長報告会を丸め込むスキルがリーダーには求められます。(本来は不要な能力)
つまり、大企業がやっている新規事業プロジェクトを成功させるには外向きの本来やるべきお客さんに対する価値提供だけでなく、内向きな社長、役員の面倒を見ながら無理難題を抑え込んで自分のやりたい事業を遂行させるという特殊能力が必要となります。
また、社長、役員だけに収まらずに事業部長などからの横やりも避けつつって感じです。
これでは、お客さんのことだけを考えられるベンチャー企業には勝てません。
また大企業には社員が多いことも問題です。関わる人が多くて、意見も沢山集まります。その意見を聞けば聞くほど新規事業内容はつまらなくなるというのも大企業特有の問題ですね。
iPhone,Twitter,FaceBookなどの優れたプロダクトは優れた1人の意見で生まれることが多いですから。
マネーフォワードの新規事業の何が凄い?
社長がガンガン動いているのがこの記事だけでも十分に伝わります。
マネーフォワードは、海外展開だったり仮想通貨だったりと新規で考えることは多いですが事業で言うと連続的な事業ですので、他の人に任せているのでしょう。
そして、非連続なマネーフォワードの将来を担う新規事業を社長が引っ張っている姿は大企業の社長には絶対に真似出来ないスタイルだと思いました。
社長レベルの決裁権限のない人が新規事業をやったら、どんなに優秀な人でも潰れていくのも容易に想像がつきますね。
つまり社長が自ら考えて行動できる企業は強いってことです。
やっぱりマネーフォワードってまだまだ伸びしろの大きい企業だったことが、今回の記事を読んで実感出来ました。
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