目次
- 3人の具体的なリストラ事例
- 人事担当者が語るリストラされにくい人ってどんな人?
- 転職支援サービスって何してくれるの?
メガバンクの三菱UFJ銀行でも、つい先日「2023年度までに本部に所属する社員数を半減して、営業部門や海外の拠点に移転する」というニュースが流れてきました。
これって富士通の時と同じで実質はリストラしますから覚悟して下さいね!って会社からのメッセージであることは誰もが判るでしょう。
それ以外の大手企業でも最近リストラを発表している企業はこんなにあります。
会社名 | リストラ内容 |
NEC | 2018年6月29日に発表。対象は間接部門やハードウェア部門の一部に在籍の45歳以上、勤続5年以上の社員。11月時点で2170人が応募 |
エーザイ | 2018年10月25日に発表。対象は45歳以上の従業員。当初、約100人の応募を想定したが、1月時点で当初の予定の3倍となる300人が応じた |
千趣会 | 2018年10月26日に発表。今回の希望退職者の対象となるのは、45歳以上の正社員および契約社員。募集人数は280人を予定している |
日本ハム | 208年10月31日に発表。対象者は45歳以上の社員で、全社員の1割に当たる200人の早期退職者を募集した。応募期間は今年5~6月 |
昭文社 | 2018年12月13日に発表。対象は45歳以上の同社ならびに国内グループ会社の従業員。人数は、全従業員447人のうち80人程度を想定 |
アルペン | 2019年1月9日に発表。対象は45歳以上64歳未満の社員。約300人の退職者を募集したが、全従業員の1割を超える355人の応募が集まった |
カシオ計算機 | 2019年2月4日に発表。対象となるのは45歳以上の一般社員と50歳以上の管理職。応募者数は156人で、想定した応募人数200人を下回った |
協和発酵キリン | 2019年2月5日に発表。対象は45歳以上で勤続5年以上の全社員。実際に希望退職に応じたのは296人。6月末での退職を予定している |
コカ・コーラ | 2019年2月14日に発表。対象となるのは、勤続1年以上で45歳以上の社員。募集人数は、間接部門を中心に700人程度を予定している |
富士通 | 2018年10月に、全グループで5000人規模の配置転換を発表。今年3月の早期退職者の募集には、3月19日の時点で45歳以上の社員のうち2850人が応募 |
そんなニュースで吹き荒れることになりそうな令和時代なんですが、
雑誌SPA(スパ)では、実際にリストラされた3人を対象にインタビューした記事が掲載されていました。
そこで3人のリストラ後の人生について概要を紹介します。(詳細が気になったら購入して読んでみて下さい。)
1人目のケース 49歳精密機器メーカ勤務のAさん
前職での年収:620万円
退職金:2,200万円
現在の年収:450万円
後悔度:90%
この人は、営業所の閉鎖により割増し退職金の上乗せで退職を暗に勧められたそうです。ただ、引っ越しが可能であれば他の営業所への移転は可能だったようです。
なので会社都合ではなく、自己都合での退職となったようです。
会社都合と自己都合では失業保険の条件が違っているのでリストラされた本人にとってはかなり大きな違いのはずです。
そして、この人が退職を選択した理由は家族の都合だったようです。
同居する親が要介護だったので、自分だけで単身赴任するという選択はなかったそうです。
また、単身赴任を選んでも自分が住む家賃は自己出費となるので年収ダウンは確実です。
すでに持ち家があり、家族の都合で離れられない人は事業所や営業所が移転するとなると転職という選択肢しかないのでしょうね。
2人目のケース 48歳製薬会社勤務のBさん
前職での年収:900万円
退職金:4,000万円
現在の年収:600万円
後悔度:70%
この人の年収と退職金を見て思ったのは、製薬会社って給料も退職金もめちゃくちゃいいなぁってことでした。
退職金が4,000万円とか割増し退職金があったとしても破格の数字ですよね。
けど、この人も大きく後悔しているとのことでした。
この人のケースでは、特に指名されたわけでもなく会社で早期退職募集があり転職先を探していたら600万円で提示されたので思い切って転職したと書かれていました。
けど、年収ダウンの300万円に残りの会社人生12年を掛けても3,600万円なので退職金4,000万円なら生涯年収アップしたことになるので、大正解だと思いました。
3人目のケース 55歳大手機器メーカー勤務のCさん
前職での年収:650万円
退職金:3,000万円
現在の年収:600万円
満足度:100%
55歳で会社が早期退職募集の発表をして45歳以上の全社員と「あなたに仕事は用意できません」というよくある圧迫面談が行われたそうです。
このCさんは、プライドが勝って会社と戦うことは選択せずに早期退職に応募したということでした。
その背景には、すでに離婚して1人身だったので自分1人くらいなら、なんとかなるという気持ちがあったそうです。
こういう逆境には家族持ちの人よりも1人身で気軽な独身者は強いですよね。
そして意外なのは転職先として選んだのがベトナムのホーチミン郊外の工場勤務だったそうです。
仕事内容は、現場監督兼現地スタッフへの指導ということです。
なんとベトナムでの平均年収が30万円と言われていることを考えると年収600万円は、日本で考えると平均年収300万円としても6,000万円に相当することになります。
なので、住まいはプール付きのコンドミニアムに住むことができて、日本よりも全然良い暮らしをしているようです。
何もしがらみのない独身だったからこそ出来た選択ですよね。
それで成功しているっていうのは同じ独身からみても素直に羨ましいです。
人事部門が語る45歳以上でもリストラされない人ってどんな人
人事担当者による座談会も掲載されていました。
小売業界、IT業界、広告業界の3人でしたが、その3人に共通していたのが「めんどくさいクレーマ」的な人はリストラされにくいと書かれていました。
最近、中国でベンツの故障に対してボンネットに座り込んでクレームをしていた女性がベンツ側に出した過剰なサービスが受け入れられたように大きな声を出す人は出世も有利だし、リストラもされにくいとは・・・
この3人の意見としては、リストラする方の心理として面倒なことはしたくないという心理から落としくリストラを受け入れてくれそうな人を選ぶとのことでした。
あとは、現在いる逃げ切り世代の50代後半の働かないオジサン化しないということを普段から上司にアピールしているような人もリストラされにくいそうです。
どっちにしても会社対して必死になっている人の方がリストラ時代には生き残る可能性が高そうです。
んーー、私には無理ですね。笑
リストラ時によく聞く「転職支援サービス」って何してくれるの?
よくリストラ発表のニュースで聞くキーワードとして「転職支援サービス」です。
この転職支援会社についても掲載されていました。
新入社員から大手企業などにずっと居たオジサン達が急に転職しろって言われても何でも出来ないという想定のサービスのようですね。
例えば、履歴書の書き方、キャリアカウンセリング、面接の指導などを教えてくれるようです。
けど、ググったら自分でも調べられそうですよね。
そして、会社によっては転職支援サービスが不要の場合には割増し退職金に数十万円を上乗せしてくれるケースもあるようなので、その場合にはお金を選んだ方が良さそうですね。
それに私ならすぐに転職しないで、もらえるだけ失業保険を頂きたいという気持ちが勝るでしょう。笑
最後に
リーマンショック後にも多くのリストラが起きました。
その時は、当然会社が不景気により経費削減として1番効果の高い人件費カットを求めた結果に起きたことです。
しかし、現在は不景気による人件費カットという理由もありますが、それに加えてRPA、AIなどコンピュータの発展により自動化の波が押し寄せてきている背景も強いと思います。
富士通、三菱UFJ銀行は確実にRPA導入で人員削減をした企業です。
この2社の成功は他の大手企業の経営層も注目しているはずです。
それに2019年から消費税が上がって消費の冷え込みからくる不景気の波と重なると2020年はオリンピックムードに隠れて多くのリストラ失業者が増えていそうで怖いですね。
引用元雑誌SPA(スパ):SPA!(スパ!) 2019年 5/7 号 [雑誌]
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