『政府がNISA(一般)の恒久化を見送りへ』というニュースがありました。
その見送った理由が、『現行制度は富裕層への優遇だとの指摘もあり、認めるのは難しい』という理由だったので、ネット上ではちょっとした炎上となりました。
例えば、Twitter上ではこのような意見がありました。
え、NISAは富裕層じゃない人に投資を流行らせるための仕組みでしょ?なんで?? Reading... NISAの恒久化を見送りへ 投資非課税は「富裕層優遇」 | 共同通信 https://t.co/B96VrdKAyX
— 深津 貴之 / THE GUILD (@fladdict) October 16, 2019
NISAの恒久化に対して、本当に「富裕層への優遇だ」と指摘する人は全国民のいったい何%いるのか?
本当は、国民の資産形成なんかより、税金をもっと取りたいという財務省の考えを代弁しているだけではないのか。 https://t.co/ypY0l6cpQ9
— 水瀬ケンイチ(みなせけんいち) (@minasek) October 16, 2019
NISAは、富裕層に有利という批判があるそうです。むしろ富裕層よりも中流世帯の方が節税面の恩恵を受けやすい仕組みだと思いますけどね。NISAの枠内で株式投資をすれば、税金がかからなく出来るからね。年120万円、株を買える人は、日本では富裕層扱いなんでしょうかね。 https://t.co/fXhHpcBsus
— DAIBOUCHOU (@DAIBOUCHO) October 16, 2019
NISAが富裕層優遇だって?🤔
この場合の富裕層がどの層を指すかは分からないけど、野村総研の定義によると世帯の純金融資産が1億円以上5億円未満とのこと。
年間120万円までの投資で得た利益を非課税にすることが本当に富裕層優遇なのかもう一度考えて…😢
写真は野村総研の報告書より pic.twitter.com/sTdtefeXeO— おみおか@かんたん投資ブロガー (@omioka_) October 16, 2019
このようにネット上ではNISAが富裕層への優遇なんて変じゃない??って意見が大多数でした。
一般NISAは富裕層への優遇処置だったのか?
ネット上では、そんな訳ないじゃん!!って大合唱でした。
そこで私は別の視点から、今回の問題を考えてみました。
『一般NISAは富裕層への優遇処置だったのか?』
『はい。私はそう思います。』
そう思う理由について、最新のNISAの口座状況を金融庁のデータからみてみましょう。
NISA口座数(2019年6月末時点)
NISA分類 | 口座数 |
一般NISA | 1,161万8,539口座 |
つみたてNISA | 147万872口座 |
ジュニアNISA | 32万8,982口座 |
となっています。
一般NISAは2014年1月から開始された制度です。
一方でつみたてNISAは2018年1月から開始されているので4年のアドバンテージが一般NISAにはあるので、これだけ大きな口座数の差になっているのでしょう。
一般NISA口座数の年代別割合
なんど60代以上の割合が半数を軽く超えていました。(53.4%)
50代以上にすれば7割を超えています。(70.5%)
引用元データ:『金融庁NISAデータ集・NISA利用状況調査』
このように年代の偏った優遇制度だったのです。
これの年代の偏りが出るのも当然です。
一般NISAの1年間の上限投資金額が120万円です。つまり月々10万円を投資できる余裕のある世代は必然的に高齢世帯になるのも不思議ではありません。
一般NISAの役目は終わった
一般NISAが富裕層への優遇だったという一面もあるでしょう。
しかし貯金から投資へという誘導に役立つ施策だったと思います。
なんと言っても開設口座が1161万を超えて、運用資産も17兆円弱ものお金が運用されています。
それに2018年からはじまった”つみたてNISA”への橋渡しとしても十分な成果を挙げたと思います。
私は一般NISAは口座を開きませんでしたが、つみたてNISAは口座開設をしています。
そのとき『積立を重視したNISA制度』ということで制度のイメージがしやすかったと記憶しています。
このままいけば、一般NISAは2023年末で終了します。
個人的にはつみたてNISAをしているので、つみたてNISAを良い制度へと議論を深めて欲しいですね。
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