目次
公的年金と個人で運用する確定拠出年金の関係性について調べてみました。
特に会社員・公務員・自営業(フリーランス)の年金制度の違いについて書いています。
- 年金の仕組みの概要について
- 確定拠出年金の拠出限度額の違いについて
- 自営業(フリーランス)の老後危機について
公的年金制度のかんたんな説明
年金が3階建てとか2階建てとか聞いたことがあるのではないでしょうか?
まずは、現在の年金の構造について簡単な図を書いてみました。
- 第1号被保険者:1,505万人(2017年末時点)
- 第2号被保険者:4,356万人(2017年末時点)
- 第3号被保険者:870万人(2017年末時点)
当然ですが、会社員・公務員が多数派です。
それでも自営業(フリーランス)も1,500万人も居ることに驚きでした。
1階の『国民年金』について
1階の国民年金は、全員が同じ条件になっている分年金支払額はかなり低額になっていました。
- 国民年金(老齢基礎年金)の平均支給額は月額で「55,615円」
※国民年金の制度上の支給額は、月額で「64,941円」ですが、これは40年間保険料を支払った場合の満額です。(国民年金で支払う保険料は2018年で月額1万6,340円になっています)
2階の『厚生年金』について
- 厚生年金の平均支給額は月額で「147,051円」
※厚生年金は加入期間や報酬によって、支給される金額に差があります。男性が「166,668円」、女性が「103,026円」でした。
目安の年金金額は以下のようになっています。
国民年金(独身) | 55,615円 |
国民年金(夫婦2人) | 111,230円 |
厚生年金(男性) | 166,668円 |
厚生年金(女性) | 103,026円 |
厚生年金(専業主婦) | 222,283円 |
厚生年金(共稼ぎ) | 269,694円 |
共稼ぎ夫婦世帯の老後は安泰ですね。
国民年金+厚生年金で38万/月もらえるとかセレブな老後ですよね。
シニアガイド:実際に支給されている国民年金について
確定拠出年金(イデコ)のかんたんな説明
2階の『個人型確定拠出年金(イデコ)』について
『個人型確定拠出年金(イデコ)』は2001年から開始された制度で歴史も浅いので、仮に20歳から60歳まで拠出金額の最大限まで出した場合について計算してみます。
自営業(フリーランス)の場合
最大の掛け金は月額で6.8万円になります。
6.8万円 x 12ヶ月 x 40年間 = 3,264万円
ただ20代に毎月6.8万円を支払うのは至難の業でしょうが・・
これで3200万円だから凄そうですが、厚生年金の場合には何歳まで生きても支払われるのが一番の違いですが、さきほどの独身男性がもらえる厚生年金の平均額が16万円だったので仮に20年間もらったとすれば
16万円 x 12ヶ月 x 20年間 = 3,840万円
と軽くイデコの金額を超えています。
なので、自営業(フリーランス)の人は本気でお金を貯めないと80代、90代が苦しいことになるでしょう。
主婦の場合
最大の掛け金は月額で2.3万円になります。
2.3万円 x 12ヶ月 x 40年間 = 1,104万円
サラリーマンと専業主婦の夫婦なら公的年金で平均金額でも33万円もらえるので、公的年金でも十分ですが、さらにイデコをやっていれば安心感がさらに高まりますね。
3階の『企業型確定拠出年金』について
『企業型確定拠出年金』もイデコと同じで2001年から開始された制度なので、仮に20歳から60歳まで拠出金額の最大限まで出した場合について計算してみます。
企業年金のない企業でマッチング拠出で最大限の掛け金は毎月5.5万円になります。
5.5万円 x 12ヶ月 x 40年間 = 2,640万円
公的年金以外で2,600万円も老後資産が作れます。これにつみたてNISAなどを組入れればさらに大きな金額の老後の資産形成が可能になります。
会社員も公的年金が自営業より多いからと言って油断できるほど余裕もないので使える制度はフルに使って老後資産を作ることは必須です。
最後に確定拠出年金について詳しく書いた記事があるので詳細を知りたい人はこちらの記事でも確認して下さい。
自営業(フリーランス)の老後資産がかなりヤバい
ここまで見てきて思ったのが会社員・公務員と自営業(フリーランス)の違いがエグいくらい違っていてビックリです。
厚生年金の差はかなり大きな差となることがわかりました。
今、年金払いたくねぇ~って騒いでる人達は全員フリーランスになれば良さそうですね。
けど、その代りに自助努力は必須です。
なんか30年後とか老後資産のない元フリーランスが大勢発生して生活保護が枯渇する未来がうっすら見えてきますよ。
この弱小個人ブログを読んでるような資産形成に関してアンテナを高く立てている人は、確定拠出年金の拠出限度額MAXの運用は当たり前で、さらに『つみたてNISA』もやっている人だと思うので問題ないです。
そうじゃない、お金に無頓着なフリーランスは自分がヤバい状況になっていることすら認識していなそうです。
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