米国株をこれから考えている人初心者向け記事です。
米国株をする上で一番重要なリスクは為替変動リスクであり、このリスクは小さくないので米国株をすることは為替変動リスクを許容する覚悟が必要ですよ!って記事です。
米国株に長期投資する人が最初に考えるべきことは、投資する期間が終了する時に為替相場がどうなっているか?を予想することから始まります。
もし、将来的に円高になると思う人は米国株に手を出してはいけませんよ。
なぜなら米国株では為替相場の影響が非常に支配的な投資だからです。
日本株なら、購入した株価が買った時と売る時の変動が全てです。
しかし、米国株では購入した時の株価とドル円相場が売った時の株価とドル円相場の変動で利益が決まることになります。
具体的には、米国株では以下の組み合わせを考える必要があります。
株価 | ドル円相場 | |
⤴ | ⤴ | 絶対に勝てるパターン |
⤵ | ⤴ | 状況次第で勝ち負けが別れるパターン |
⤴ | ⤵ | 状況次第で勝ち負けが別れるパターン |
⤵ | ⤵ | 絶対に負けるパターン |
もし、仮に米国株$1,000の株をドル円相場が100円の時に1株購入したらどーなるか?
購入金額:$1,000 x 100円 = 100,000(円)
株価($) | 1ドルの円相場(円) | 評価額(円) | 損益(%) |
1,100 | 110 | 121,000 | 121 |
900 | 110 | 99,000 | 99 |
1,100 | 90 | 99,000 | 99 |
900 | 90 | 81,000 | 81 |
このように株価が上がったとしても同じ割合だけドル円相場が円高に動いてしまうと株価の上昇が消えてなくなります。
ここで米国株を購入する人は、どういう人かを整理します。
・為替相場が円高になっても関係ないくらい株価が上昇すると想定している人
・為替相場の影響が出る前に短期的に株価上昇して売り抜けると想定している人
こんな感じの人達が米国株をやっていることを忘れてはいけません。
それでは、為替相場(ドル円)の長期チャートを見てみましょう。(1994年~2016年)
このチャートを見るとリーマンショックが起きた2009年~2013年まではドル円相場が100円を切っていました。
もし、2008年頃に米国株を購入していたら売却するタイミングは2013年までなかったことになります。緊急で資金が必要となり米国株しか・・・って状態は絶対に避けなければいけません。
なので、投資は余裕資金でやるのが大前提と言われるのでしょう。
さらにドル円チャートの50年間の長期チャートを見てみましょう。
1971年のニクソン・ショックから2016年までの超長期為替チャートになります。
ニクソン・ショック:1971年(昭和46年)8月15日にアメリカ合衆国連邦政府が、それまでの固定比率(1オンス=35ドル)による米ドル紙幣と金の金本位制度を一時停止したことによる、世界経済の枠組みの大幅な変化を指します。
こう見ると為替としては80円~120円で安定しているとも言えます。
なので、今起きている円高推移は100円を切っても不思議ではないと思えるチャートですね。
この為替チャートを見ても米国株最高!!って言って投資を続けている投資家はこの有名なチャートを見て信じているのでしょう。
有名なジェレミー・シーゲル著の『株式投資の未来~永続する会社が本当の利益をもたらす 』で書かれていた1ドルを1801年から2001年までの200年間保有していた時のリターンを株式、長期国債、短期国債、金、ドルで比較したチャートです。
このチャートでニクソンショックのあった1970年頃から2000年までの30年間の株式推移を見ると500,000ドル→1270万ドルと推移していて、ドル円か360円→100円と下がっていたとしても、それを上回る株価推移が見てとれます。
これが、自分の時代でも体験出来ると信じて米国株に投資しています。
もちろん、株価が下がりドル円も円高推移してぼろ負けの未来が待っているかもしれません。正解は自分が購入した米国株を円に換金するまで判りません。
けど、そのリスクを背負う覚悟が米国株投資している人達は出来ているんだよって、これから米国株購入を考えている人に言いたいです。
特にネット上では米国株のリスクは少なくて初心者も安心という無責任な記事が多いので騙されないように注意して下さい。
もし、それでもリスクの低い投資を探している人は投資信託、EFTについて調べた方が良いです。
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