2019年4月26日にJT(日本たばこ産業)が2019年Q1好決算を発表しても株価の下落は止まることはなかったのですが、最近は底を打った感じもしています。
この記事では、2019年Q1決算内容についてまとめています。
海外たばこ事業
- 1-3 月のドルベースの為替一定調整後営業利益は、プライシング効果を主因に 13.3%成長
- バングラデシュ及びロシアにおける買収効果により、総販売数量が増加
- イタリア・英国・スペイン・台湾・フランス・ロシア等の主要市場において、市場シェアが増加
国内たばこ事業
- 1-3 月の調整後営業利益は、プライシング効果及び RRP販売数量の伸長により、4.2%増
- 紙巻たばこは堅調に推移したものの、RRP市場の拡大とJTのRRPカテゴリシェアの減少により、紙巻とRRPを合わせたトータルでのJTシェアは減少
海外たばこ産業の営業利益7.4%減益
総販売数量は+6.5%となっていますが、円高により営業利益は下がっていました。
JTとしては、日本での販売拡大は厳しいので海外での販売を増やしていく必要がありますが、そうなると今後ますます円高になることはJTとしては大きな痛手となるでしょう。
国内たばこ産業の営業利益4.2%増益
紙タバコの販売は前年比で-8.5%と1割弱が落ち込んでいます。
来年は2020年のオリンピックイヤーなので、さらにこの売上は下がるでしょう。
国内でのポイントはプルームテックがアイコスにどこまで迫れるか?が最大のポイントですが、既にアイコスで満足しているユーザーがプルームテックに流れるためにはコストメリットしか方法はないので、かなり厳しいのが現状のJTの立場だと思います。
ただ、それでも売上本数は落ち込んでいますが、タバコの単価が上昇していることとプルームテック関連の売上が貢献して国内での営業利益は+4.2%の増益となっているようです。
医薬事業の営業利益-41.9%減益
売上収益は、パートナー企業との抗 HIV 薬 6 品の国内におけるライセンス契約解消等により、前年同期比 14.6%の減収となりました。
調整後営業利益については、売上収益の減収及び研究開発費の増加により、前年同期比 41.9%の減益となりました。
加工食品事業の営業利益-59.6%減益
売上収益は、ステープル商品の販売が伸長したものの、その他商品の販売が減少したことにより、前年同期比 4.5%の減収となりました。
調整後営業利益については、売上収益の減収に加え、原材料費の高騰及び物流費の上昇等により前年同期比 59.6%の減益となりました。
配当利回り6%超え
JTの株価は決算発表してから下がり続けていましたが、最近は底打ち感も出ています。
そして、配当利回りランキングでは東証1部企業で4位になってます。(2019/6/12時点)
これで今がチャンス!と考えてJT株を買う人も居ますが、私はここまで下がると怖くて手が出せません。
ちなみに2019年3月にムーディーズ・ジャパンは格下げを発表しています。
格下げの理由として、JT事業から生み出されるキャッシュフローの停滞と増加する配当によって、キャッシュフロー創出能力が弱まる傾向にあるそうです。
このムーディーズの予測が当たれば近いうちに減配する可能性も考えると怖すぎです。
今年の最初はJT株を買いたいと考えていたんですが、今はその気持ちは萎えています。
▼▼Youtubeで資産運用実績を公開▼▼