サッシ・建材・住宅機器メーカーなどで有名なLIXILグループが50歳以上のリストラを発表しました。
日経新聞『LIXILグループ、早期退職者募集』
つい最近までは、経営TOPの人事を巡ってお家騒動がニュースとして騒がれていた会社ですよね。
そんなお家騒動が収まって間もないタイミングで会社の人事制度に早速着手しているのはとてもスピード感があり、会社としては良い方向に向かうかもしれませんが、現場の人達は大変そうだなぁって思わずにはいれません。
同じ会社員としては同情せずには居られませんでした。
ちなみに現在のLIXIL(リクシル)グループの従業員数は59,000人ほど在籍しているようです。
そのうち、今回のリストラターゲットになる50歳以上の正社員は1割程度の6,900人も居るようです。
まぁ。会社としては若返りを図りたいんでしょう。
最近では45歳以上の中高年をターゲットにするリストラが相次いでます。
そして、今回のリクシルグループは50歳以上ということなので、メインはバブル世代をターゲットにした事実上のリストラだろうと感じました。
そして会社の発表資料を見ると以下のように説明されてました。
本日、取締役会において、日本国内において一定の年齢および勤続年数に達した正社員が、自身のライフプランまで含めたキャリアを総合的に考え、定年を待たずに当社グループ外へのキャリア転進を選択することができる「キャリアオプション制度」を導入することを決定しましたので、お知らせいたします。なお、本制度は当面5年間の運用を予定しております。引用元:『「キャリアオプション制度」の導入に関するお知らせ』
ただ、『キャリアオプション制度』を導入すると言われて手を挙げる50代は居ないでしょう。
誰も火中の栗を拾うようなことはしません。
そこで、以下のように業務内容を配置転換させることをきっかけとしてリストラをするようです。
1)エンドユーザーに近い業務に知識や経験をもつ人材を重点的に配置することでより顧客志向の組織へと転換する
2)あらゆる世代のキャリア計画や育成を強力にサポートするとともに、実力主義を加速させ、次世代の人材を育てることで経営に新たな視点やエネルギーを吹き込む
3)従業員がより自分らしく、柔軟かつ効率的に働ける組織づくり、の3つを重点テーマとして設定した人事プログラム「変わらないと、LIXIL」を導入します。引用元:『「キャリアオプション制度」の導入に関するお知らせ』
LIXIL(リクシル)グループでは、お客さんと近い業務に配置転換させることで業務内容の変化についていけない50代をリストラしたいという考えがバレバレですよね。
2020.03.10 追記
LIXILグループは2020年3月9日、早期退職優遇制度の応募者数が497人だったと発表しています。国内子会社を含んだ28社に在籍する50歳以上で勤続10年以上の正社員7000人ということなので、早期退職に応募した人の割合は約7.1%のようです。さらに特別退職金の費用計上としては55億円の関連費用を計上するそうなので、1人当たりの平均割増し退職金は1,150万円になります。
これって以前の富士通がやった間接部門をSE(技術職)に配置転換させることで話題になったリストラ方法と同じですよね。
また直近の決算も黒字で前年比でも業績を伸ばしている状況で、リストラに着手するというのはキリンと同じですよね。
日本企業の大手企業と呼ばれる企業で様々な業種の企業がリストラを加速させています。
このリストラの火の手が自分自身の会社に回ってこないことを祈るしかありません。。。
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