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サンバイオショックとは何だったのか?2018年の11月まで遡って急上昇したサンバイオバブル相場から本日(1/29)の臨床試験未達ニュースからの4連続ストップ安となった急落相場の流れを時系列にまとめた記事です。
今日(01/29)の株関連ニュースはサンバイオで大騒ぎでした。そこで当ブログ記事では、2018年11月の株価高騰の理由からサンバイオショックと言われた4連続S安から5営業日目に寄り付くまでの経過についてまとめています。
サンバイオ株価は2018年11月頃から急上昇していました。
その全ての理由は2018年11月1日にIRで『バイオベンチャーのサンバイオが開発する再生細胞薬「SB623」。外傷性脳損傷を対象とした臨床第2相試験に成功』したとのニュースから始まっています。
サンバイオ2018年11月1日に発表されたIRニュース
SB623は、健康な成人の骨髄液から取り出した他家由来の間葉系幹細胞(自己再生能力を持つ多能性細胞)を加工・培養した再生細胞薬。脳内の損傷した部位周辺に投与すると、神経細胞の再生を促し、失われた機能を回復させると期待されています。
この「SB623」が早ければ2019年には承認されるとニュースでは言われていました。
2018年11月1日の終値は3,685円だったのが、この発表で11月7日の高値では7,090円まで一気に駆け上がりました。
日付 | 始値 | 終値 |
2018/11/01 | 3,640 | 3,685 |
2018/11/02 | 4,385 | 4,385 |
2018/11/05 | 5,090 | 5,090 |
2018/11/06 | 6,090 | 6,090 |
2018/11/07 | 5,910 | 7,090 |
2018/11/08 | 7,390 | 7,150 |
2018/11/09 | 6,850 | 6,880 |
サンバイオの3か月チャート
そして、2019年1月29日の終値は11,710円でした。
昨日の28日に『平成 31 年1月期連結業績予想の修正に関するお知らせ 』で営業利益が3.4億円も損益拡大するとIRで発表されたのですが、それでもこの再生細胞薬「SB623」の期待で終値は+510円も値上がりしていました。
その後に、その再生細胞薬「SB623」に関するネガティブニュースがIRで発表されて現在の騒ぎとなっています。
再生細胞医薬品「SB623」慢性期脳梗塞を対象にした米国でのフェーズ 2b 臨床試験の解析結果速報
このように「再生細胞医薬品「SB623」慢性期脳梗塞を対象にした米国でのフェーズ 2b 臨床試験の解析結果速報」について手法評価項目を達成できなかったという速報が出ています。
サンバイオの今後の動きについて
しかし、国内承認の道はあるようでまだ諦めていないのも判ります。
そして、3月下旬までに今後の開発及び事業計画について発表するともあります。
それまでは株価は乱高下が続きそうです。
そして、3月下旬の発表でサンバイオの評価が下されることでしょう。
バイオベンチャーは過去にも米アキュセラやアンジェスなどが期待の新薬のP3試験に相次いで失敗するなど、苦難が続いた国内のバイオベンチャーでしたが、今回のサンバイオのニュースでバイオ関連は全面安になりそうです。
本日のIR発表前のTwitterですが、知らないとはいえ強気なツイートがありました。確かに昨日の業績下方修正にもかかわらず、株価が上昇していたので押し目買いしたくなる気持ちは全然理解出来ます。
つまりは、株に絶対はない!って身をもって知ることが出来る事例となりました。今回のサンバイオの1件で多くの人が何かしらの教訓を得たと思います。
1st DAY【追記:19/01/30】
ニュースでは、サンバイオショックとも言われている「臨床試験の解析結果速報」が発表された初日の出来事です。
・東証マザーズ指数先物の売買を一時中断する措置(サーキットブレーカー)が発動
・30日のサンバイオ株は前日終値を3000円(26%)下回る8710円と、ストップ安
・目標株価を7800円としてきたみずほ証券の野村広之進シニアアナリストは「単純に日米の慢性期脳梗塞に関連する収入、支出を除いた場合の目標株価は1500円前後と試算される」
・SBI証券は個別に「サンバイオ株式を1,187,100株(発行済株式総数に対する所有株式数の割合:2.38%)を保有しているが、サンバイオ株式の株価変動による当社の連結業績への影響は皆無です。」と発表している
【サンバイオ株価:1/30終値とPTS】
【参考記事】
2nd DAY【追記:19/01/31】
・31日の新興企業向け株式市場で東証マザーズ指数は反発
・終値は前日比14.51ポイント(1.64%)高の897.90
・日経平均株価の上昇で投資家が運用リスクを回避する動きがやや和らぎ、前日に大幅安となった新興市場の銘柄にも買いが広がった
・前日に創薬ベンチャーのサンバイオにつれ安したバイオ銘柄に個人投資家が打診買いを入れた。海外投資家や機関投資家も主力株の一角に買いを入れ相場を支えた。
【サンバイオ株価:1/31終値とPTS】
【参考記事】
3rd DAY【追記:19/02/01】
週末に一旦寄るかとも思いましたが、3連続で寄らずのS安でした。
さらにサンバイオのホームページでQA一覧を発表して、加熱するネット上での騒ぎを収集するべく頑張っているようですが、PTSでの反応もなく株価は下げ続けています。
【サンバイオ株価:2/01終値とPTS】
本日発表されたQ&A一覧の一部を抜粋して紹介します。詳細はHPで確認してください。
質問内容 | 回答 |
本試験の結果内容について教えて下さい | 今回のトップラインデータの結果において、有効性については、主要評価項目を達成することができませんでした。一方で、安全性についての問題は認められませんでした。詳細については、現在解析中であり、今後学会等で公表する予定です。なお、公表時期は現時点で未定です。 |
本試験の結果が、再生細胞医薬品「SB623」慢性期外傷性脳損傷プログラムに与える影響について教えて下さい | 本試験結果が、慢性期外傷性脳損傷プログラムの治験結果に及ぼす影響はないと考えており、従来通り日米において最速の承認を目指します。なお、日本における承認申請においても、従来通りの 2020 年 1 月期(2019 年 2 月~2020 年1 月)を予定しています。 |
本試験の結果が、製造委託している日立化成グループとの取り組みに及ぼす影響について教えて下さい | 日立化成グループとの取り組みは、再生細胞医薬品「SB623」の製造に関するものです。本取り組みについては、各開発の上市計画に併せて従来通り進めており、本試験の結果による影響はありません。 |
「資金の見直し」とはどのようなものか教えて下さい | 2018 年 10 月末時点で手元の現金及び預金は約 120 億円あります。「資金の見直し」は、今後の開発及び事業計画の見直しに伴う、資金配分の見直しをはかっていくことを企図しております。 |
4th DAY【追記:19/02/04】
PTSで寄りましたね!
【サンバイオ株価:2/01終値とPTS(21時)】
また本日はサンバイオ社長の森敬太氏のインタビュー記事が急遽掲載されていました。
主に協調されていた主張としては、「大勢の患者さんから開発継続のお願いをされているし、開発は継続するつもりである」「薬の開発では一度想定外の結果が出ても、そこから工夫して問題突破するケースはよくあるケースで、サンバイオも当然諦めていない」「安全性で問題が出ると開発が非常に厳しくなるが、今回の結果では安全性にはまったく問題がないという結果が出ています」という内容でした。詳細はこちらの記事をご覧ください。
さらにサンバイオ個別銘柄に対して2階建て投資をされている個人ブログを見つけました。書き始めたのが2017年6月からで2018年には9000万円近くまで資産を急上昇してからの今回のサンバイオショックに巻き込まれて借金が確定したとブログで報告しています。
この方は信念を持ってサンバイオ銘柄を話題になって急騰した2018年11月よりも前から保有して売り抜けることなく保有し続けていました。今回のサンバイオショックがなければ間違いなく億り人になっていたでしょう。そして、その先見の明を称えられていたことは間違いない人でした。
まさに紙一重で天国にも地獄にも行けるのが株(信用取引)の怖い所ですね。
けど、この方の凄いのはもう前を向いてブログを書かれています。アーリーリタイアが出来ないだけで定年まで働き続ければなんとかなると前向きなブログ記事を書かれていて、頼もしい人だと思いました。きっとこの人ならまた億り人になるチャンスがまた来るような気がしました。
5th DAY【追記:19/02/05】
5日連続のS安は避けれたようです。
5営業ぶりの2月5日の10時頃の寄り付いたサンバイオ株ですが、その後は売買が交錯しながら終値は前日比29%安い2,620円で取引を終えました。
サンバイオ週間チャート(1/30~2/05)
サンバイオ1日チャート(2/05)
9th DAY【追記:19/02/08】
4連続ストップ安から寄り付いたのが今週の2/05でした。
そこで寄り付いてからの週間チャートを記録しておきます。
値が付いてから徐々に上昇していきました。金曜は日経平均が400円以上も下落しているので仕方ないですが、PTSでも株価の下落は続いているので3連休明けからどこまで株価が下がるのか?下の見えない状況は続きそうです。
15th DAY【追記:19/02/15】
2/11は祝日でした。そして1週間が経ってもサンバイオ株価は下げ続けています。
当面の攻防ラインはS安が止まった2/5の安値2,401円となりそうです。
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